この瞬間が私は大好きです。引き締まる空気に清々しい風。 敷地の隅々まで見渡し、建物の配置・地面の高さ・水道・ 排水・電気・日当たり・風通し・ご近所・作業の安全、仮 設工事の有無などなどきりもなく確認していく。そして、目に飛び込むのは施主様家族一人一人の背中。地鎮祭はこの土地に神様が降りてきて私たちに多くを教え、多くの課題を用意し、多くを守ってくれる儀式です。 世界中に同じ条件の土地はありません。ですから、大事な建物を建てる土地を「知る」ことは建築を考える上で最も大切な事でしょう。 今回は、私たちが土地を「知る」方法をご紹介しましょう。建築に向かい、世界に一つの大切な財産を活かしきれれば最高です。 (1)準備→法務局にて、公図・謄本・測量図の取得(近隣含む)近隣住宅地図にて、環境の確認。 (2)五感で調べる→現地に出向き調査!雨の日は反って調査日和。 【目】・ライフライン。水道・排水・電気・ガス等の有無と費用。 ・地盤の高さ・周辺との高低差。水の流れ・水はけは最重要。 ・敷地内の建物などの工作物、植栽、ブロック塀。 ・境界(トラブルは起きないか注意です。) ・日当たり。近隣建物の位置や高さ、屋根(建替えはあるか?) 【体】・測る。とにかく、片っ端からメジャーで。何かを感じます。 ・風通し。建築位置に立ち、風を感じる。 ・踏む。土の特性を感じます。 【鼻】・嗅ぐ。ドブの匂い、近隣の工場や農業臭気・ゴミ屋敷? ・鼻を利かす。探偵の気持ちで。 【耳】・聞く。川のせせらぎ、鳥の声、隣のドラムスコのドラムの音。 ・地主の方や近所の方から、土地の歴史や情報を聞きだす。 【口】・食べる?草を食べてみる…のは、抵抗がある方は、花々や木々がすくすくと育っているか良い土かを確認しましょう。家を彩る彼らへの思いやりです。きっと私たち人間にも、優しい土地なのでしょう。 【感】・感じる。敷地の真ん中に立って、3分間。深呼吸です。 (3) 教わる→役所・関係省庁へ出向き、法律やライフラインなどの確認を行います。 専門部署・部課で詳しく。 (4) 再確認→地盤調査。(大切な命を守る重要な調査です。) 地祭は無事に終わりました。何ヶ月かのちには、この土地に、この庭に世界に一つだけの花が咲いているのでしょう。