■ 第二回『3つの壁? 備えあれば憂い無し?』
三谷幸喜監督「みんなの家」でも描かれていたように、家づくりは家族だけでなく親戚・友人・設計者・施工者・金融機関・近隣などを巻き込みます。そこで繰り広げられるのは、「喜怒哀楽」です。
家を建てようとするが親の反対に遭う。銀行が融資してくれない。
建築会社がとんでもない追加見積もりを提出。不満が募る妻は夫婦喧嘩の挙句に離婚話まで持ち出す等々…。現実のドラマは映画より残酷で後に引きずります。
苦しく心の痛む体験は、出来れば避けたいのが心情。
いらぬ災いは、家族を容赦なく傷付け、時に分断します。
そんなお客様の様々なドラマに接し、ある共通点が見えてきました。「3つの壁」です。大抵、この3つの壁の存在を無視して家づくりを強行し、事件が発生しているのです。
まず一つ目の壁が「家族の同意」です。夫婦はもちろん、子供・双方の親、出来れば兄弟姉妹までの了解を得るという壁。特に同居をしない親は、子供の生活を心配する親心からか、我が子の建築に対し、大概は否定的です。これは、3つの壁の中で最も重要な「壁」。家族のいない方も、支えてくれる身近な人の同意は重要です。
二つ目の壁は「お金」です。自己資金・返済額・住宅ローン金利・税金・メンテナンス費用・子供の養育費・貯蓄・収入など、建築のための「お金」は多種多様で複雑な計算を伴います。
とはいっても、大事なのは「この建築が素晴らしい投資かどうか」。自己資金や返済可能額によって算出された限度額の中で、どういう建物が家族にとって必要なのか、大切に出来るかを相談してください。「安物買いの銭失い」、はたまた「贅沢病」にならないよう、信頼の置ける専門家を探しましょう。
最後の壁は「土地」。子供の教育・通勤・利便性・環境・日当たり・水はけ・実家との関係など、こちらも検討材料が目白押しです。
ポイントは優先順位と妥協。沢山の土地を見学し、何が譲れないかを確認してください。
世界中に同じ条件の土地はありません。素晴らしい土地は、情報誌などには載りません。人と人との縁に似て、突然、出会うもの。感動の出会いを見逃さないようにしましょう。
この「3つの壁」を予測し、順番にクリアの準備をしていけば、きっと感動のドラマがあなたに訪れることでしょう。