■ 第一回『テーマ』
家を造るとなると「間取り・外観・インテリア・耐震・セキュリティ・価格・住宅ローン…」と、チラシや建築会社の情報などに翻弄され、明確なテーマ(大事なもの)を整理している方はほとんどいません。
昔から、思い通りの家は3回建てなければ叶わないと言います。しかし500軒以上手がけている私たちでさえ、思い通りの家は建てられていません。すべて思い通りに建てること自体、無理なのです。

例えば、「明るくしたい→窓を大きくした→寒い・暑い」というように、1つのものには、表と裏、光と影、陰と陽があります。もっと細かく分析すると、3(過去・今・未来)×3(好き・普通・嫌い)×
6(目・耳・口・鼻・体で感じる五感+第六感)×2(陰と陽)=108種類になります。人間の煩悩の数です。これだけの感情をすべて満たすことは不可能です。そこで、家を建てる方に必ず伺うのが「大事なものは何ですか?」という質問です。そして、「108つは無理でも、あなたの大事なベスト3は叶えましょう」と。
まずは一冊のノートを用意します。表紙に「テーマノート」と書き、子どものころ描いた夢、家族への想い、欲しい部屋、やりたいこと、今の不満…etcをどんどん書きましょう。
すると、大事なものが「やりたいこと」だと分かってきます。ギターやピアノを弾きたい、お花を植えたい、映画を観たい…。書き込みが進んできたら図書館に行って、本を借りましょう。設計や建築の写真が載っている本から、更に具体的なイメージを固め、写真に撮ったり、カラーコピーをしてノートに貼ったり、ファイルをしてオリジナルな「イメージアルバム」を作りましょう。このアルバムはきっとあなたの夢を応援してくれるはずです。
さて、あなたの家を造ってくれる設計者に出会ったら、このアルバムをお見せください。その時、その方の顔を良く見ていてください。それが、あなたの家造りのパートナーへの最初のテストですね。